気になるヘッドホンや、おすすめヘッドホンを
可聴域の周波数を計測して、「どのような特性があるのか」を
目で見てわかりやすいように、グラフにして
「見える化」していく企画5回目です!
いろんなヘッドホンの「見える化された音質」を比較して、
自分がヘッドホンを購入するときの
ひとつの判断材料になれば幸いです。
今回は、
「 BOSE QC35 I 」と「 SONY MDR-1R 」の
2つのヘッドホンで、
「それぞれ音質にどのような特徴」があって、
「どのような違い」があるのか、
比較していきましょう!
BOSE QC35 I の音質
BOSE QC35 I | |
価格 | ¥29,800 |
形状 | オーバーイヤー型 |
接続方法 | Bluetooth |
ハイレゾ | – |
ノイズキャンセリング機能 | ○ |
連続再生時間(NC-OFF) | – |
連続再生時間(NC-ON) | 20時間 |
重量 | 240g |
このヘッドホンに指定音源で
一定・同一条件下で測定します。
※測定方法は最後に記載しておきます。
測定結果(加工なし)
詳細を確認する場合はこれでも良いのですが、
わかりやすくするために、
スムージングしておきましょう。
測定結果(スムージング)
わかりやすくなりました。
これで比較していきたいと思います。
次は、
SONY MDR-1R の音質
SONY MDR-1R 通常モデル | |
価格 | ¥16,280 |
形状 | オーバーイヤー型 |
接続方法 | 有線 |
ハイレゾ | ○ |
ノイズキャンセリング機能 | × |
連続再生時間(NC-OFF) | – |
連続再生時間(NC-ON) | – |
重量 | 240g |
比較対象が有線どうし、
2つにどのような違いが見えるのか楽しみです!
これも、同じ条件で測定します。
測定結果(加工なし)
同じように、わかりやすくするために、
スムージングしておきましょう。
測定結果(スムージング)
メーカーが異なる2つの
ヘッドホンを比較すると、
音質にどのような違いがでるのでしょうか。
音質・データ比較
比較するとこのようになります。
可聴域で音域をわけると、
音域別に比較していくと、
ヘッドホンの性格がわかりやすくなります。
①低音域
この2つの特性を比較してわかりますが、
「BOSE QC35 I」のほうが、
低い音圧が高く、より低音域が鳴るように
チューニングされています。
これは重低音を際立たせているといえます。
②中音域
こちらも、大きく違いがでています。
中音域の500Hzまではおおよそ同じですが、
500Hz~1kHz間は、
「MDR-1R」のほうが、
圧倒的に音圧が高くなっていて、
BOSEと真逆と言ってもいいくらい、
チューニングが異なっています。
③高音域
高音についても、
中音域同様で、
「MDR-1R」のほうが、
圧倒的に音圧が高くなっているので、
繊細な音が聞き取りやすくなっています。
どのような違いがあるか
BOSE QC35 I と SONY MDR-1RmkI について
今回、「BOSE」と「SONY」の別メーカーの
ヘッドホンを比較してみました。
違いが非常に明確に現れていました。
「MDR-1R」のほうが、BOSE QC35 I に比べて
高音域のレベルをあげたチューニングをしていて、
楽器の高音域の繊細な音や、
女性ボーカルの息つかいなど、
繊細な音域を表現できるように感じます。
対して、
「BOSE QC35 I」は低音域が豊かなので、
例えばダンスミュージックやEDM、
打ち込み系音楽の高音域がしっかり出ていて、
低音域のボリュームをあげて、
芯に響くように聴きたいときには、
もってこいです。
これはあくまで私個人の感想なので、
感じ方はそれぞれ異なります。
今回の測定データを見ながら、
ヘッドホンを買うときの参考になれば幸いです。
それでは、よいヘッドホンライフを!
測定方法
バイノーラルマイク(Roland バイノーラルマイク CS-10EM)
とダミーヘッドを使って、可聴域周波数を測定します。
使用音源
The Romantic SAX Masashi OHSIRO ドビッシー:
亜麻色の髪の乙女(DSD)
測定環境
無音質でスペクトラムツールで測定
測定条件
音圧を同一設定で、測定単位はSPLとする